top of page

テーブレゥに太陽の柔らかな光が降り注ぐことは無い。

ここでは月―実際には月ではなく、淡い光を放つ恒星であるが―が空に昇るのみである。

一度「太陽がないなら、いつ昼間なんだ?」と聞いたことがあるが、首を傾げられただけだった。

月の昇らない時間、テーブレゥには星の光のみが届く。

月稀人たちはどうやら十分に夜目が効くようで、暗闇で走ることさえできるという。

街には申し訳程度に灯りがかけられているが、暗闇に弱い私が歩くには不十分な明るさだった。

bottom of page