作者不明ひび割れの先空間のひび割れを超えると人気のない神殿に辿り着いた。 かつては祭事場として使われていたのだろうか。今では所々崩れ落ちている。 生き物の気配はなかったが、気付かぬうちに私は“月光の番人”に背後を取られていた。(書籍の文字が掠れて読み取れない。) 間一髪、私は“月光の番人”から逃げることができた。 偶然神殿に居た少女が脱出に手を貸してくれたのだ。 礼を言うと、彼女は「丁度出ていこうと思っていたのに」と不満げに鍵を見せる。 でももういい、とフードを被り直した彼女の、表情を捉えることはできなかった。
空間のひび割れを超えると人気のない神殿に辿り着いた。 かつては祭事場として使われていたのだろうか。今では所々崩れ落ちている。 生き物の気配はなかったが、気付かぬうちに私は“月光の番人”に背後を取られていた。(書籍の文字が掠れて読み取れない。) 間一髪、私は“月光の番人”から逃げることができた。 偶然神殿に居た少女が脱出に手を貸してくれたのだ。 礼を言うと、彼女は「丁度出ていこうと思っていたのに」と不満げに鍵を見せる。 でももういい、とフードを被り直した彼女の、表情を捉えることはできなかった。
戦士の国フランムゥ海を渡り、ノブレゥのはるか東方に向かった私はフランムゥに辿り着いた。 黒いテーブレゥの海における航海は非常に過酷なものであったが(さらに船賃は目を見張るほど高いのである)、無事にたどり着くことは出来た。 初めて訪れた国、大国ノブレゥは雪深くも植物が豊かであった一方、こちらは...
テブㇿンノブレゥの街は寒いが、家の中は暖かい。 宿に帰ると、寒かっただろうと主人がテブㇿンという飲み物をくれた。 甘辛い香辛料の匂い。 見た目は少しドロッとしていたが、口当たりは悪くない。 風邪のひき始めにもよく効くのだという。 私はあとでレシピを尋ねることにした。
ノブレゥの特産品ノブレゥの特産品には、布や衣類、防具といった装備類が挙げられる。 それらには大角の職人によって何重にも月の力が込められており、例え軽量でも耐久性は折り紙付きだ。 独特な淡い光を反射させるため、知識のあるものならテーブレゥの外であっても一目で解るだろう。
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