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ノブレゥの街は寒いが、家の中は暖かい。


宿に帰ると、寒かっただろうと主人がテブㇿンという飲み物をくれた。

甘辛い香辛料の匂い。

見た目は少しドロッとしていたが、口当たりは悪くない。

風邪のひき始めにもよく効くのだという。


私はあとでレシピを尋ねることにした。

ノブレゥの特産品には、布や衣類、防具といった装備類が挙げられる。

それらには大角の職人によって何重にも月の力が込められており、例え軽量でも耐久性は折り紙付きだ。

独特な淡い光を反射させるため、知識のあるものならテーブレゥの外であっても一目で解るだろう。

テーブレゥへの旅を考えている読者のために、かの地への出入りについて詳細に記しておくことにする。

記録に残らない程以前より、テーブレゥの空間のひび割れ(以下、ゲートと記述)は神殿の深部に隠されている。

この神殿は北方の険しい雪山にひっそりと存在する。


神殿を出ると、最寄りの集落まで半日ほど山を下ることになる(ここでは人間の所要時間を記載している)。

天候も変わりやすいため、雪山を下るための準備を十分に行うことを強く勧める。

神殿には月光の番人が存在するが、これについては第一章の説明を読むとよいだろう。

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